気ままな数学ノート

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【2次方程式】重解のとき-b/aってなんだ?

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問題集や参考書で見かける
「重解のとき x=-\frac{b}{2a} であるから...」
この一文に ??? となってしまう人も多いのではないでしょうか。
今回はこの x=-\frac{b}{2a} が,どこから出てきたのか。
下の◎問題を使って考えていきます。

◎問題

2 次方程式 x^2+mx+m=0 ・・・① が重解を持つとき,定数 m の値を求めよ。また,そのときの重解を求めよ。

mの値を 2 次方程式に代入してxを求める方法

解)
この 2 次方程式の判別式を D とすると
    D=m^2-4m
2 次方程式が重解をもつのは, D=0 のときであるから
    m^2-4m=0
よって,
    m(m-4)=0

これを解いて,m=0,4

m=0 のとき,
2 次方程式 ① は x^2+0x+0=0
つまり, x^2=0 であるから x=0

m=4 のとき,
2 次方程式 ① は x^2+4x+4=0
つまり, (x+2)^2=0 であるから x=-2

重解の公式-b/2aをつかう方法

別解)
この 2 次方程式の判別式を D とすると

    ・・・・(省略)・・・・

これを解いて,m=0,4

また重解は x=-\frac{m}{2} であるから

m=0 のとき x=0m=4 のとき x=-2

と値を求めることもできる。

-2/mってなんだ?

x=-\frac{b}{2a} なんて公式を知らなくとも, m の値を元の 2 次方程式に代入すれば x の値を求めることができます。
では, x=-\frac{m}{2} はどこからやってきたのでしょうか?

考えるためのポイント

ポイントは 2 つあります。

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① 判別式 D=b^2-4ac は,解の公式の √ の中身であること
② 「2 次方程式が重解を持つ」のは
 2 次方程式の判別式 DD=0 であること

実際の考え方

例えば 2 次方程式 x^2+6x+9=0 ・・・② の解を求めるとき,
この 2 次方程式を変形して
    (x+3)^2=0
よって  x=-3(重解)

因数分解が難しいときは,解の公式
x=\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a} から

x=\frac{-6\pm\sqrt{6^2-4・1・9}}{2・1}=\frac{-6\pm\sqrt{0}}{2}=-3
と求めることもできました。

ここでは,”重解”という言葉からわかるように,解が x=3 の1つだけになっていますね。
つまり,解が1つなら解の公式を使ったときの √ の中身が 0 になっているはずだ!!ということに気が付きます。
 ※ もし,√ の中身が 0 でないときは      ※
    x=-6\pm\sqrt{□}
=-6+\sqrt{□},-6-\sqrt{□}
 ※  のように解が 2 つになってしまいます。  ※

【結論】√の中身が 0 ということは

話を◎問題に戻すと,
2 次方程式 x^2+mx+m=0 ・・・① が重解を持つということは,
① の判別式 DD=0 の形になる。
つまり ① に対して解の公式を使うと, √ の中身が 0
x=\frac{-m\pm\sqrt{0}}{2a} となるので,初めから √ をなくした x=-\frac{m}{2a} を考えれば良い。
これが謎の一文「重解のとき x=-\frac{b}{2a} であるから...」の正体でした。

まとめ

いかがでしたか?
\displaystyle{x=-\frac{b}{2a}} という公式を知らずとも,重解を求めることはできますが,知っていると計算のスピードが上がるのではないでしょうか。